症例別アプローチ 頭痛

頭痛症例の施術事例
症例
患者情報
- 38歳・女性
- 事務職(デスクワーク中心)
- 主訴:慢性的な頭痛、首・肩のこり
来院時の状態
慢性的に頭痛を繰り返しており、週に3~4回程度、後頭部からこめかみにかけて重く締め付けられるような症状を感じている。長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用後に悪化しやすく、肩や首のこりも慢性的。頭痛が強い日は市販の鎮痛薬を服用することもあり、仕事への集中力が低下することを気にされて来院されました。
姿勢評価では、頭部が前方へ突出した姿勢(フォワードヘッド)、胸椎の後弯増強、肩甲骨の可動性低下が認められました。また、頸椎から上部胸椎にかけて関節の動きが低下し、後頭下筋群、僧帽筋上部線維、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋の緊張が強くみられました。呼吸は浅く、胸郭の拡張も制限されている状態でした。
施術内容
初回は姿勢や関節可動域、筋肉の緊張状態を評価したうえで、身体への負担が少ない施術を行いました。
まず、背部の筋肉(臀筋・広背筋・僧帽筋)に強い緊張を確認しました。背部の緊張は交感神経の過剰につながり、頭痛とも関連性が大きいので、股関節と骨盤周りから筋肉の緊張を緩和するための軟部組織リリースや可動性を高めるモビリゼーションを行いました。
続いて、可動性が低下していた上部頸椎(後頭骨・環椎・軸椎周囲)や下部頸椎、上部胸椎に対して、状態を確認しながら関節調整を行い、関節本来の動きが出るようサポートしました。
さらに、肩甲骨・鎖骨・胸郭の連動性を改善するためのモビリゼーションを加え、骨盤の前後バランスや股関節の可動性も調整することで、全身の姿勢バランスを整えました。
経過
1~2回目
施術後は首や肩の軽さを感じられ、「夕方の頭の重さが以前より気にならない日が増えた」とのことでした。頭痛の頻度は週3~4回から週2回程度へ減少し、症状も軽くなりました。
3~4回目
頸椎と胸椎の可動性が改善し、姿勢保持もしやすくなりました。頭痛は週1回程度となり、鎮痛薬を服用する回数も減少。長時間のデスクワーク後でも首や肩の疲労感が軽くなったと話されました。
5回目以降
頭痛は月に1~2回程度まで減少し、症状が出ても軽度で、休息やセルフケアによって落ち着くことが多くなりました。姿勢の改善もみられ、肩こりや首の張りも以前ほど感じなくなったとのことでした。
まとめ
本症例では、交感神経の過剰による背部の筋緊張、頸椎・胸椎・胸郭の可動性低下や姿勢の乱れ、首・肩周囲の筋緊張が身体への負担につながっていると考えられました。
自律神経の調整と、頚椎、胸椎、腰椎の関節の動きや筋肉の柔軟性にアプローチをし、日常生活での身体の負担を軽減させることによって、頭痛の頻度や強さにも変化がみられました。

