腰痛:腰を伸ばした方がいい?曲げた方がいい?

「腰痛:腰を伸ばした方がいい?曲げた方がいい?」
腰痛体操で有名なので、「マッケンジー体操(腰を曲げる)とウィリアムス体操(腰を伸ばす)」があります。
これらは、腰痛のリハビリテーションや予防を目的とした代表的な体操法ですが、考え方やアプローチ、効果のある腰痛のタイプが異なります。
「ウィリアムス体操の特徴」
● 主な目的:
腰椎の前弯(反り)を減らすことで、椎間板や関節への圧力を軽減し、屈曲型の運動で腰痛を改善する。
● 代表的な運動:
膝抱え運動(膝を胸に引き寄せる)
骨盤後傾運動(骨盤を後ろに傾ける)
ハムストリングスのストレッチ
腹筋の強化
● 向いている腰痛のタイプ:
脊柱管狭窄症
変性すべり症
高齢者に多い、前屈で痛みが軽減するタイプの腰痛
● 効果:
腰椎の可動域を改善
腰の筋肉の緊張を緩和
腰椎前弯を是正し、神経根の圧迫を軽減
「マッケンジー体操の特徴」
● 主な目的:
腰椎の後弯(丸まり)を正し、前弯(反り)を促進することで、椎間板の内圧を調整し、痛みを軽減する。伸展型の運動が中心。
● 代表的な運動:
コブラのポーズ(腰を反らす)
腹ばい保持
背中をそらす立位体操(standing extension)
● 向いている腰痛のタイプ:
椎間板ヘルニア
座ると悪化し、立ったり歩いたりで改善するタイプ
放散痛(脚へのしびれや痛み)があるタイプ
● 効果:
椎間板の圧を中心部へ戻す(髄核の戻り)
神経根の圧迫を軽減
姿勢改善と痛みの中央化(centralization)
「注意点」
どちらの体操も、「どのタイプの腰痛か」によって逆効果になることがあるため、気をつけて下さい。
分からないことなどがございましたら、お気軽にご相談ください。