子供の頭痛で来院 (10歳 女の子)

主訴
- 頭痛(特に学校の授業中や放課後に頻発)
- その他の症状: 肩こり、目の疲れ
- 長時間スマートフォンやパソコンを使用していることが多い
検査・初見
- 頭痛の頻度と特性
- 毎日午後、学校が終わった後や宿題をしているときに頭痛が起こる。
- 頭痛の種類は「鈍痛」で、額の周辺に集中しており、軽度から中度の痛みを感じる。
- 生活習慣と姿勢
- スマートフォンを1時間以上使っていることが多く、姿勢が悪くなる。
- 長時間のデスクワーク(宿題)やゲームによって目の疲れも感じることがある。
- 過去の健康歴
- 頭痛の前に特に大きな病歴はなし。軽いアレルギー歴あり。
施術方針
- 姿勢改善
- 頭痛の原因の一つとして、長時間の悪い姿勢や筋肉の緊張が考えられるため、まずは姿勢改善を目指す。
- 施術前に自分の姿勢をチェックさせ、良い姿勢を保つことを意識させる。
- 筋肉の緊張をほぐす
- 頸部(首)や肩の筋肉の緊張を緩めるための軽い施術を行う。
- 特に、肩甲骨周辺と首の筋肉を中心に緩める。これにより、血流が改善され、頭痛の軽減を目指す。
- 眼精疲労の解消
- 目の周りや額の筋肉を軽く揉みほぐすことで、目の疲れを解消。
- 目の運動(近くの物と遠くの物を交互に見るなど)を指導し、目の疲れが頭痛に与える影響を軽減。
- 生活指導
- スマートフォンやパソコンを使う時間を制限し、休憩を取ることを推奨。1時間使用したら、10分間の休憩など。
- 姿勢を意識するようにアドバイス。勉強やゲームの際、目線を適切に保つこと。
- 運動時間の確保。
- リラクゼーションとストレス管理
- 子供に合ったリラクゼーション方法(深呼吸や軽いストレッチなど)を提案し、ストレスが頭痛に及ぼす影響を軽減する。
施術内容
- 軽い手技を用いて、首や肩、背中の筋肉をほぐし、姿勢を調整する。目の周りや額に軽いマッサージを行う。
- 頭蓋骨調整(クラニオセラピー):全体の脊髄液の循環の向上。
結果
- 初回施術後、「少し楽になった」と感じ、頭痛の頻度が減少。
- 2回目以降、頭痛の発生頻度が週に1回程度に減少。目の疲れも軽減され、集中力も向上。
まとめ(考察)
最近、子どもの頭痛や肩こりが増えている傾向にあります。現代では、子どもたちもPCやスマートフォンを使いこなす時代です。教科書や教材、宿題もほとんどがタブレットで行われるようになり、その結果、画面を見ている時間が格段に長くなっています。さらに、学校教育の改革や夏の猛暑などが影響し、運動の機会が大幅に減少していることも一因と考えられます。タブレットを使わないことは現実的に難しいため、日常的な姿勢や運動、画面との接触時間、睡眠などが非常に重要だと思います。