ムズムズ脚症候群で来院 (50代 男性 自営業)

主訴

長時間座っていると脚にムズムズ感が出てきて、仕事に集中できない。夜間は寝つきが悪く、寝起きも不快感が残る。その他: 高血圧、軽い糖尿病あり。普段から薬を服用しているが、症状が改善しない。

検査・初見

立位、座位時に左へ傾斜。有痛性跛行・間欠跛行あり。腰椎・仙腸関節の可動域低下。SLR陰性。

腰部起立筋の過緊張。背部から頸部にかけての緊張。

腰椎の生理的湾曲減少。寛骨後方変位。

施術と経過

  1. 筋肉と関節の調整
    • 長時間の座位による筋肉の硬直や血行不良を改善するため、骨盤矯正と腰部、脚部の筋筋膜/の調整を実施。
    • 足裏のアーチ調整や足首の可動域を広げる施術を行い、脚部の血流を改善する。
  2. 血行促進と緊張緩和
    • 足部や膝の裏にかけてマッサージとストレッチを行い、血行を促進。
    • 筋肉の緊張をほぐすことで、RLSの症状が軽減される。
  3. 自律神経の調整
    • 自律神経のバランスが乱れがちなので、副交感神経にアプローチする施術を行う。
  4. 生活習慣の改善と運動提案
    • 高血圧や糖尿病が関与している可能性があるため、ウォーキングや軽い筋力トレーニングの提案。
  5. 栄養面でのサポート
    • RLSの症状を軽減するために、鉄分やマグネシウムを意識的に摂取するようにアドバイス。

まとめ(考察)

  • 2週間後、患者は「夜間の脚のムズムズ感が減り、日中も座っているときに不快感が軽減された」と報告。
  • 4週間後、睡眠の質が改善し、日中の仕事のパフォーマンスが向上。
  • ムズムズ症候群(RLS)は女性によくみられる症状です。女性は月経や婦人科系の病気(子宮筋腫、子宮内膜症など)で出血が多くなることから鉄欠乏性貧血になり、RLSの症状がでます。
  • 一方男性のRLSの症状は、鉄分の摂取不足、偏った食生活や無理なダイエットがもとで鉄が不足する場合が多いのですが、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、大腸ポリープ、大腸がんなどによって体内で出血が起こると貧血を引き起こし鉄不足になることもありますので、病院での検査が必要なこともあります。