慢性的な腰痛で来院 (50代 男性)

主訴
- 長時間座っていると腰の下部に鈍い痛みが生じ、立ち上がる時に痛みが走る
- 姿勢が悪いとき(猫背や反り腰)に痛みが強くなる
- ストレッチや軽い運動で痛みが和らぐが、すぐに再発する
- デスクワークが中心で、長時間同じ姿勢で座っている
- 最近、運動不足が続いており、特に腰回りの筋肉が弱く感じる
- 痛みの強さ(VAS):5/10
- 痛みの種類:鈍い痛み、立ち上がり時や長時間座った後に増加
- 可動域制限:腰部屈曲、伸展、側屈の可動域が制限されている
検査・初見
- 姿勢のチェック:
- 反り腰傾向(腰椎前弯が強く、骨盤が前傾している)
- 猫背や肩甲骨の前方移動が見られる
- 腰部の筋肉に緊張が見られ、左右でバランスが取れていない
- 脊椎の評価:
- 腰椎や仙骨に可動制限があり、特にL4~L5の部位に硬直感がある
- 脊椎の歪みが確認され、特に腰部の椎間板が圧迫されている可能性がある
- 筋力テスト:
- 腰周り(腹筋、背筋)の筋力低下
- 股関節周りの筋肉(大腰筋、臀筋)の弱化
- 可動域テスト:
- 前屈時に痛みが出る、後屈時にも違和感があり
- 体幹の回旋可動域が制限されている
1回目の施術
- アジャストメント(脊椎調整):
- 腰椎(L4~L5)のアジャストメントを中心に、可動制限のある部分を調整
- 骨盤の位置を整えるため、仙骨および髄骨の調整を実施
- 脊椎の歪みを調整し、神経伝達が正常になるようにする
- 軟部組織のリリース:
- 腰部の筋肉(特に脊柱起立筋、大腰筋)を軽くリリースし、緊張を緩める
- 背中の上部や肩甲骨周りの筋肉も緊張しているため、軽い手技でほぐす
- 姿勢の提案:
- 長時間座る際の姿勢改善(骨盤を立て、腰のアーチを保持する方法)
- 動作指導:
- 立ち上がる際や座る際の腰に優しい動作指導(足を使って立つ、腰を曲げずに脚を使う)
2回目~3回目の施術
- アジャストメント:
- 引き続き脊椎調整(特に腰部と骨盤のアライメントを中心に)
- 頸椎や胸椎の調整も行い、全体的なバランスを整える
- 足の位置や骨盤の位置に焦点を当て、姿勢を改善
- 筋肉リリースと調整:
- 筋肉の緊張をさらに解放し、筋力バランスを改善するための手技を強化
- 特に股関節や大腿部のストレッチも取り入れ、腰への負担を減らす
最終的な改善の目安
- 施術を継続することで、腰痛の強度が徐々に減少
- 1ヶ月以内に痛みの頻度が減少し、日常生活での動作が楽に感じられる
- 姿勢が改善され、腰部の負担が軽減される
- 定期的な来院による、腰痛の再発予防
まとめ
このカイロプラクティックの施術例では、脊椎と骨盤の調整を中心に、筋肉の緊張をほぐし、姿勢改善を図ります。また、慢性的な腰痛を改善するために、患者さん自身の生活習慣の改善も重要な部分です。長期的には、再発を防ぐための予防策として、姿勢改善や筋力強化を行い、定期的な調整が推奨されます。