アトピー性皮膚炎で来院 (30代 男性)

主訴

幼少期よりアトピー性皮膚炎。社会人になり仕事のストレスや生活習慣の乱れで症状が悪化。特に首周り・肘・膝裏に痒みと紅斑。夜間の掻破により睡眠の質も低下している。


初回評価

  • 皮膚の炎症部位の観察(掻破痕あり)
  • 交感神経優位の状態(脈拍速め、呼吸浅い)
  • 肝臓・腎臓周囲の筋緊張、横隔膜の硬さ
  • 胸郭と骨盤の可動制限、姿勢の前傾傾向
  • 自律神経のアンバランスと消化器系の負担が推測される

施術方針

  1. 自律神経の調整
    • 頸椎〜後頭下筋群のリリースで迷走神経を促し、副交感神経優位へ導く。
    • 横隔膜・肋骨の調整で呼吸を深める。
  2. 内臓アプローチ
    • 肝臓・腎臓周囲の筋膜リリースにより解毒・排泄機能をサポート。
    • 消化器系(胃・腸)の緊張を和らげ栄養吸収を改善。
  3. 血流・リンパ循環の改善
    • 骨盤・下肢のアライメント調整により全身の血流・リンパ還流を促進。
  4. 生活・食事改善
    • 睡眠の安定化
    • 腸内環境を整える食事改善
    • 足りない栄養素のサポート

施術経過

  • 1〜2回目(週1回)
    → 首肩の緊張が緩み、夜の睡眠が少し深くなる。痒みで起きる回数が減少。
  • 3〜4回目(隔週)
    → 皮膚の赤みが軽減し、かさぶたが減る。消化不良感も改善。仕事の集中力が上がる。
  • 5回目以降(〜月1回)
    → 炎症部位の広がりが抑えられ、肌の再生が安定。ストレスに対する抵抗力がつき、症状の波が少なくなる。

まとめ

本事例では、自律神経と内臓機能の調整を中心としたカイロプラクティックアプローチ食事と栄養のサポートにより、アトピー性皮膚炎の痒み・炎症の軽減、睡眠の改善が得られた。カイロプラクティックは皮膚疾患そのものの直接治療ではないが、体質改善の一助となります。