緊張性の頭痛で来院 (40代 男性 PC作業中心)

主訴

  • 主訴:1日中続く鈍い頭痛。午後になると悪化。首や肩のこりも強い。
  • 既往歴:特記なし

問診・評価

  • 症状の特徴
    • 頭全体を締めつけられるような痛み
    • 吐き気や視覚異常なし(片頭痛との鑑別)
    • ストレスが多い時やデスクワークが長時間に及ぶ日に悪化
    • 頭痛薬を常用しているが、効かないことが増えている
  • 姿勢評価
    • ストレートネック
    • 頭部前方変位(FHP)
    • 肩甲骨の外転、猫背傾向
  • 触診
    • 後頭下筋群、僧帽筋上部、肩甲挙筋に著明な筋緊張
    • 頚椎C0-C1、C2-C3の可動制限あり
    • 胸椎上部(T1-T4)に過緊張と可動性低下

施術内容

  1. 頚椎・胸椎のモビリゼーション/アジャストメント
    • C1-C2、T1-T4の可動性改善
    • 神経伝達と筋緊張のバランス調整
  2. 後頭下筋群のトリガーポイントリリース
    • 大後頭直筋、小後頭直筋のリリースで、神経圧迫の軽減を図る
  3. 肩甲帯の筋膜リリース
    • 僧帽筋上部、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋の緩和
  4. 姿勢指導・自宅でのセルフケア指導
    • 簡単なストレッチ(例:胸筋のストレッチ、後頭下筋のリリース)
    • モニターの高さ調整、椅子の座り方指導

経過・結果

  • 1回目施術後:頭の重さが軽減。肩こりが軽くなる
  • 3回目(1週間ごと):午後の頭痛が大幅に減少。頭痛薬の使用頻度が半分以下に
  • 6回目(約1ヶ月半後):週1~2回だった頭痛がほぼ消失。姿勢の意識も改善

まとめ(考察)

緊張性頭痛は、筋筋膜性の緊張と姿勢性ストレスが主因と考えられます。カイロプラクティックによる関節可動性の回復と筋・筋膜のリリース、生活指導を組み合わせることで、自然治癒力が高まり、頭痛の頻度・強度ともに軽減されました。