寝違いで来院 (30代 男性 ITエンジニア)

主訴
- 朝起きたら首が痛くて動かせない。特に右に向けない。
- 痛みは右側の首から肩にかけて
- 首を右に回したり、後ろに反らすと鋭い痛み
- 既往歴:特になし
- 熱・腫れ:なし(内科的問題は疑われない)
検査・評価
- 視診:右肩がやや上がっており、首の筋緊張が強い
- 触診:右側の胸鎖乳突筋、斜角筋、肩甲挙筋に圧痛
- 可動域検査:
- 回旋:右回旋制限(30度程度)で痛み
- 側屈:右側屈でつっぱり感あり
- 整形外科的テスト:スパーリングテスト陰性(神経根症状は否定的)
- 上部胸椎の生理的湾曲の減少
施術内容
- 筋肉の緊張緩和
- トリガーポイントを含む手技療法で、胸鎖乳突筋、斜角筋、肩甲挙筋を中心にアプローチ
- 筋膜リリースも併用して浅層から深層まで緩める
- 関節モビリゼーション
- 頸椎・胸椎の可動域をソフトに改善
- 特にC3〜C5付近の可動制限を重点的に調整
- 上部胸椎と内臓間膜の調整
- 内臓疲弊が上部胸椎に関与していたので、間膜と胸椎の調整
- 僧帽筋・広背筋のリリースも行い、姿勢改善を図る
施術後の変化
- 首の可動域が約70%まで改善
- 痛みは10→4程度まで軽減(VASスケール)
- 首を右に向ける動作が可能に(まだ違和感は残るが痛みは軽減)
- 肩まわりが「軽くなった」との自覚あり
セルフケア
- 温熱療法:お風呂でしっかり温めること
- 軽い首・肩回しのストレッチ
- 寝具の見直し(枕の高さと硬さ)
- 長時間のデスクワーク中の姿勢注意と休憩のアドバイス
次回来院の提案
- 2〜3日後に再来院を提案
- 症状の再評価と再発予防の姿勢改善を予定
まとめ
- 寝違えは急性筋・筋膜性の問題だけでなく、内臓疲弊なども関係しています
- 寝違いに無理な矯正や強い刺激はNGです
- 再発予防には姿勢改善・セルフケアが非常に重要です